旧車が盗まれたら終わり!盗難保険で「時価20万円」の絶望を防ぐ方法【2026年版】

朝、ガレージのシャッターが開いている。いつもと違う。昨夜、確実に閉めたはずだ。嫌な予感がして駆け寄ると、愛車のハコスカがない。タイヤ痕だけが残っている。血の気が引く。手が震える。警察に電話する指先が、うまく動かない。

これは他人事じゃない。旧車は「移動手段」じゃない。あれは現金そのものだ。500万円、1,000万円、車種によっては1億円の資産が、ガレージに置いてある。しかも盗まれたら、検挙率はわずか30%。10台盗まれたら、7台は二度と戻らない。

もっと怖いのは、「普通の車両保険」に入っているだけでは全く守れず、保険会社が「年式から判断して、時価額は20万円です」と告げる絶望だ。500万円で買ったハコスカが、盗まれて20万円しか出ない。ローンだけが残る。これが、旧車の盗難保険で「失敗した人」の末路だ。

この記事のポイント
・旧車盗難の現実:年間50台以上が消え、検挙率30%以下という絶望的な数字
・「時価20万円」の罠を避ける唯一の方法:協定保険価額の設定
・保険金が出ない地雷パターンと、泥臭い物理対策で愛車を守る術

旧車の盗難保険について詳しく比較したい方はクラシックカー保険おすすめ5選【2026年版】もご覧ください。

旧車が盗まれる「現実」を知っているか

  • 年間50台以上が消える。戻ってくるのは10台中3台だけ
  • あなたのハコスカ、本当に「時価20万円」で納得できるか?
  • 「ガレージだから安全」は幻想。狙われる車種ランキング

年間50台以上が消える。戻ってくるのは10台中3台だけ

警察庁の統計によると、自動車盗難は年間約5,000〜6,000件。このうち、旧車・クラシックカーに絞ると年間50〜100台が盗難被害に遭っていると推定される。

問題は検挙率の低さだ。自動車盗難全体の検挙率は約30%。旧車に限ればさらに低い。つまり、盗まれたら7割以上は二度と戻らない

なぜか?盗まれた旧車は、数日以内にコンテナに積まれて海外へ消える。ハコスカやフェアレディZは、北米・東南アジアで「JDM(日本製クラシックカー)」として高値で取引される。海外に出てしまえば、追跡は事実上不可能だ。

被害額も深刻だ。

車種 中古市場相場 盗難リスク度
ハコスカGT-R 500万〜1,500万円 ★★★★★
トヨタ2000GT 5,000万〜1億円超 ★★★★★
フェアレディZ S30 300万〜800万円 ★★★★☆
AE86 200万〜500万円 ★★★★☆
RX-7(全世代) 150万〜600万円 ★★★★☆

これだけの金額が一夜で消える。しかも、戻らない。ここで問題なのが、「普通の車両保険」では、この被害額を全くカバーできないという事実だ。

あなたのハコスカ、本当に「時価20万円」で納得できるか?

ここが、旧車オーナーの9割が勘違いしている部分だ。「車両保険に入っているから大丈夫」——大丈夫じゃない。

一般的な車両保険は「時価額評価」で保険金額が決まる。つまり、年式が古ければ古いほど、保険金額は下がる。

例えば、1970年代のハコスカ。市場では500万円で取引されている。でも、保険会社の評価システムは「製造から50年以上経過」という事実だけを見る。結果、「時価額は20万円です」と言われて終わる

500万円で買った車が盗まれて、20万円しか出ない。ローンが残れば、それも払い続ける。地獄だ。

唯一の救いが「協定保険価額」だ。これは、保険契約時に「この車の価値は500万円です」と保険会社と合意(協定)しておく制度。盗難時には、この協定価額が支払われる。

評価方式 ハコスカの評価例 盗難時の保険金 ローン残債への対応
時価額評価(一般的) 20万〜50万円 20万〜50万円 ×ローン地獄
協定保険価額 500万円(市場価格で合意) 500万円 ○完済可能

問題は、すべての保険会社がこの制度に対応しているわけじゃないこと。大手損保でも、「旧車の協定保険価額?うちでは難しいですね」と断られることがある。

だからこそ、複数の保険会社を一括で比較して、協定保険価額に対応している会社を探す必要がある。一社ずつ電話して聞くのは時間の無駄だ。保険スクエアbang!なら、旧車OKの保険会社が一発で分かる。しかも無料だ。

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「ガレージだから安全」は幻想。狙われる車種ランキング

「うちはシャッター付きガレージだから大丈夫」——その慢心が命取りだ。

実際、ガレージ保管の旧車が盗まれる事例は後を絶たない。プロの窃盗団にとって、シャッターは「数分で開く障害物」に過ぎない。特に狙われやすい車種がこれだ。

順位 車種 盗難理由 推定被害額
1位 ハコスカ・ケンメリGT-R 海外人気・部品価値高 500万〜1,500万円
2位 トヨタ2000GT 超高額・希少性 5,000万〜1億円超
3位 フェアレディZ S30 北米市場で高人気 300万〜800万円
4位 AE86 若年層人気・カスタムベース 200万〜500万円
5位 RX-7(全世代) ロータリーエンジン希少性 150万〜600万円
6位 NSX(初代) スーパーカー人気 800万〜2,000万円
7位 スープラA70/A80 チューニングベース人気 300万〜1,000万円

これらの車を持っているなら、「盗まれないだろう」ではなく「盗まれる前提」で動け

首都圏(埼玉・神奈川・千葉)では、深夜から早朝にかけて組織的に狙われる。レッカー車で丸ごと持っていかれるケースも報告されている。ガレージは「完璧な防御」ではない。保険と物理対策の両輪で守るしかない。

旧車の盗難保険、本当に使える補償はこれだ

  • 「一般型車両保険」以外は論外。エコノミー型では盗難は補償されない
  • 保険金が出ない「地雷パターン」を知っておけ
  • 協定保険価額を設定できる保険会社を今すぐ探せ

「一般型車両保険」以外は論外。エコノミー型では盗難は補償されない

車両保険には「一般型」と「エコノミー型(限定型)」がある。盗難が補償されるのは「一般型」だけだ。

保険タイプ 盗難補償 その他の補償 保険料
一般型車両保険 ○ 補償される 衝突・自損・当て逃げ・水災など全て 高め
エコノミー型 × 補償されない 相手のある事故のみ 安め
車両保険なし × 補償されない 対人・対物のみ 最安

エコノミー型は保険料が安いが、盗難は対象外。旧車で「保険料ケチってエコノミー型」は自殺行為だ

一般型車両保険に入ったうえで、協定保険価額を設定する。これが旧車の盗難保険の正解だ。Chubbのクラシックカー保険や、保険スクエアbang!で比較できる大手保険会社の多くが、この協定保険価額制度に対応している。

保険金が出ない「地雷パターン」を知っておけ

「一般型に入っているから安心」——まだ甘い。車両保険には「保険金が出ない地雷パターン」がある。知らないと、盗まれても1円も出ない。

状況 保険金支払い 補足説明
車両本体が盗まれた ✅ 支払われる 協定保険価額または時価額で支払い
車上荒らしで物品盗難 ✅ 支払われる(限度額あり) 通常30万円程度が上限
タイヤ・ホイール盗難 △ 保険会社により異なる 特約が必要な場合も
鍵の閉め忘れによる盗難 ❌ 支払われない 重過失とみなされる
家族による持ち出し ❌ 支払われない 盗難には該当しない
不正改造車の盗難 ❌ 支払われない可能性 車検証と実車が異なる場合
キーを車内に置いたままの盗難 ❌ 支払われない 管理責任の問題

特に危険なのが「鍵の管理」だ。鍵を車内に置いたまま、キーをドアに挿したままでの盗難は、管理責任が問われて保険金が支払われない可能性が高い

また、エンジンスワップや大幅な改造を行っている場合(車検証の記載内容と実際の車両が大きく異なる場合)も、保険契約の告知義務違反として保険金が支払われないケースがある。改造している旧車オーナーは、必ず保険会社に申告しておけ。

盗難被害に遭った際の対応手順も重要だ。まず警察に盗難届を提出し、受理番号を取得する。その後、速やかに保険会社に連絡して事故報告を行う。保険会社による調査が行われ、盗難の事実が確認されれば保険金が支払われる。通常、盗難から保険金支払いまでには1〜2ヶ月程度かかる。

協定保険価額を設定できる保険会社を今すぐ探せ

旧車の盗難補償に強い保険会社を選ぶポイントは3つ。「協定保険価額制度の有無」「旧車への理解度」「保険料の妥当性」だ。

保険会社 協定保険価額 旧車対応 特徴
Chubb損保 ○ 対応 専門特化 クラシックカー専門保険
東京海上日動 ○ 対応(要相談) 対応可 大手の安心感・全国対応
損保ジャパン △ 一部対応 対応可 ネオクラシック向けプラン有
三井住友海上 ○ 対応(要相談) 対応可 個別評価で柔軟対応
あいおいニッセイ同和 △ 一部対応 対応可 旧車専門代理店経由で対応

まず、クラシックカー専門保険として知られるのが「Chubb(チャブ)損害保険」だ。協定保険価額制度を採用しており、旧車の市場価値を正確に評価した上で保険金額を設定できる。クラシックカー専門の保険だけあって、盗難リスクへの理解も深く、適切なアドバイスが受けられる。

より広く保険会社を比較したい場合は、保険スクエアbang!などの一括見積もりサービスが便利だ。東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和など大手保険会社の見積もりを一度に取得でき、補償内容と保険料を比較検討できる。

大手保険会社の場合、協定保険価額制度は「要相談」となっているケースが多く、実際には旧車専門の代理店を通じて交渉する必要がある。そのため、保険スクエアbang!で複数社の見積もりを取得し、協定保険価額への対応可否を確認しながら比較することをおすすめする。

保険料は車両の価値、保管状況、使用頻度などによって大きく変動する。一般的に、協定保険価額を高く設定すればその分保険料も上がるが、盗難時の補償を考えれば必要な投資と言える。

盗難に対応した保険会社を今すぐ比較したい方は、クラシックカー保険おすすめ比較の記事で詳しい選び方とランキングを紹介しているので、ぜひご覧ください。

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泥臭い物理対策こそ最強。GPS・ロック・保管場所で守り抜け

  • イモビなし時代の旧車には「アナログ最強説」
  • GPS追跡は「盗まれた後」の切り札
  • 保管環境で保険料が変わる。ガレージ割引を使い倒せ
  • 「盗まれてから後悔」では遅い – 旧車の盗難保険まとめ

イモビなし時代の旧車には「アナログ最強説」

保険だけでは不十分だ。物理的な盗難防止対策も必須である。複数の防犯装置を組み合わせることで、盗難リスクを大幅に低減できる。

最も基本的なのがハンドルロックだ。ハンドルに取り付けることで物理的に操舵を不可能にする装置で、視覚的な抑止効果も高い。価格は3,000円〜15,000円程度で、手軽に導入できる。

タイヤロックは、タイヤとホイールを固定して車両の移動を防ぐ装置だ。レッカー車での持ち去りを防ぐ効果があり、特に高級旧車には有効だ。価格は10,000円〜30,000円程度である。

近年注目されているのがGPS追跡装置で、盗難後の車両発見率を大幅に向上させる。リアルタイムで車両の位置を追跡でき、スマートフォンアプリで確認できる。月額500円〜2,000円程度のサービス料がかかるが、高額な旧車には必須の装備と言える。

防止装置 効果 価格帯 おすすめ度
ハンドルロック 操舵不能・視覚的抑止 3,000〜15,000円 ★★★★☆
タイヤロック 移動不能・レッカー対策 10,000〜30,000円 ★★★★★
GPS追跡装置 盗難後の発見率向上 本体20,000円〜+月額料 ★★★★★
イモビライザー後付け エンジン始動防止 30,000〜80,000円 ★★★★☆
カーアラーム 異常時の警報 5,000〜30,000円 ★★★☆☆
バッテリーカットスイッチ 電源遮断 2,000〜10,000円 ★★★☆☆

イモビライザーの後付けも効果的だ。特に1990年代以前の車両はイモビライザーが未搭載なので、専門業者に依頼して取り付けることで盗難リスクを大幅に下げられる。

これらの防犯装置を組み合わせて使うことが重要だ。例えば、「ハンドルロック + タイヤロック + GPS追跡装置」の3点セットであれば、かなり高い防犯効果が期待できる。特に500万円以上の高額車両には、複数の防犯装置の導入をおすすめする。

GPS追跡は「盗まれた後」の切り札

GPS追跡装置は「盗まれる前」の抑止効果よりも、「盗まれた後」の発見に威力を発揮する。

検挙率30%という絶望的な数字の中で、GPS追跡装置がある車両の発見率は60〜70%まで跳ね上がる。なぜか?盗まれた直後にリアルタイムで位置を追跡でき、警察に情報提供できるからだ。

窃盗団は盗んだ車をすぐにコンテナヤードや港湾地区に運ぶ。GPS追跡装置があれば、「今、○○港の倉庫にいます」と警察に伝えられる。海外に出る前に発見できれば、愛車は戻ってくる。

特におすすめなのがApple AirTagだ。月額料金不要で、iPhoneユーザーなら設定も簡単。車内の目立たない場所(シート下、トランク内など)に隠しておけば、盗まれても「探す」アプリで位置を追跡できる。価格も1個4,000円程度と手頃だ。

ただし、AirTagには限界もある。電波が届かない場所(地下駐車場やコンテナ内部)では追跡できない。そのため、本格的なGPS追跡サービス(Cariot、ビーサイズなど)との併用が理想だ。月額1,000〜2,000円程度で、より高精度な追跡が可能になる。

保管環境で保険料が変わる。ガレージ割引を使い倒せ

保管環境の改善も盗難対策として非常に重要だ。また、適切な保管方法は保険料の割引対象にもなる。

最も効果的なのがガレージ保管だ。シャッター付きの専用ガレージに保管すれば、盗難リスクは大幅に低下する。多くの保険会社では、ガレージ保管を条件に保険料が5〜15%程度割引される制度がある

保管方法 盗難リスク 保険料割引 月額コスト目安
専用ガレージ(自宅) 極低 10〜15%割引 建設費用(数百万円)
レンタルガレージ 5〜10%割引 20,000〜50,000円
屋内駐車場(管理人常駐) 低〜中 5%割引程度 15,000〜30,000円
防犯カメラ付き駐車場 対象外の場合も 10,000〜20,000円
屋外駐車場(無施錠) 割引なし 5,000〜15,000円
路上駐車 極高 保険加入不可の場合も 0円

ガレージが確保できない場合でも、防犯カメラ付きの駐車場や、照明設備のある管理人常駐の駐車場を選ぶことで、リスクを軽減できる。夜間も明るく、人目につく場所に駐車することが基本だ。

イモビライザー搭載車両は、保険料が割引される場合がある。旧車の場合は後付けとなるが、取り付け費用を考慮しても長期的には保険料割引でコストを回収できる可能性がある。

防犯装置の導入とガレージ保管を組み合わせることで、保険料を最大20〜30%程度削減できるケースもある。年間保険料が10万円であれば、2〜3万円の節約になり、長期的にはかなりの金額になる。

保管環境の改善を含めた総合的な盗難対策については、クラシックカー保険の選び方の記事でも詳しく解説しているので、併せてご覧ください。

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「盗まれてから後悔」では遅い – 旧車の盗難保険まとめ

本記事では、旧車の盗難リスクと保険による補償、具体的な盗難防止策について解説してきた。最後に重要なポイントをまとめる。

  • 旧車は盗難リスクが高く、特にハコスカやフェアレディZなど人気車種は年間数十台が被害に遭っている
  • 盗難の検挙率は約30%と低く、盗まれた車両が戻る可能性は極めて低い
  • 「普通の車両保険」では時価額評価で保険金が極端に低くなり、500万円の車が20万円の補償で終わる地獄がある
  • 旧車の盗難保険で唯一の正解は「一般型車両保険+協定保険価額」の組み合わせだ
  • エコノミー型車両保険では盗難は補償されない。一般型以外は論外である
  • 鍵の管理不備や不正改造車は保険金が支払われない可能性がある地雷パターンだ
  • 物理的な防犯装置(ハンドルロック・タイヤロック・GPS追跡装置)を複数組み合わせることで盗難リスクを大幅に軽減できる
  • ガレージ保管や防犯設備の導入により、保険料が5〜15%割引される場合がある
  • 複数の保険会社を一括見積もりで比較し、協定保険価額対応と補償内容を確認することが大切だ
  • 「盗まれないだろう」ではなく「盗まれる前提」で保険と物理対策の両輪で守れ

旧車は単なる移動手段ではなく、オーナーの情熱と時間が注がれた大切な資産だ。盗難という最悪の事態に備え、適切な保険加入と防犯対策を行うことで、安心して旧車ライフを楽しむことができる。

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